物を売る仕事に興味はあっても、「売れ残ったらどうしよう」「家に段ボールが積み上がるのは困る」と考えて、一歩目が出ない方は多いのではないでしょうか。仕入れにまとまったお金を使うことや、保管する場所を用意することは、本業や家のことがある方にとって大きな負担です。
そこで気になるのが、在庫を持たずに始める物販です。ただ、ひと口に「在庫を持たない」と言っても、いくつかの形があり、向き不向きや気をつける点がそれぞれ違います。
この記事では、在庫を持たない物販の主な形と、選ぶときの判断のポイント、始める前に確認しておきたい注意点を順番に整理します。最後に、選択肢の一つとして、注文を受けてから作るお祝い向けの商品も紹介します。
在庫を持たない物販で迷う理由|最初に整理したいこと
在庫を持たない物販は、言葉だけを見ると手軽に感じられます。けれど実際には「在庫を持たない代わりに、何を引き受けるのか」が形によって違うため、そこが見えないまま始めると迷いやすくなります。
- 形の違いが分かりにくい:注文を受けてから作る形、仕入れ先から直接届けてもらう形などがあり、どれが自分に合うのか判断しにくい
- 手元に商品がない不安:自分で中身を確かめないまま売ってよいのか、品質やトラブルへの対応が心配になる
- 規約や許可が分からない:販売する場所のルールや、扱う商品に必要な許可があるのかが見えにくい
- 利益の残り方が読めない:仕入れや資材、送料、手数料を引いたあと、どれくらい手元に残るのかが想像しにくい
- 時間の使い方が読めない:注文が入るたびに何をするのか、本業や家事の合間で回せるのかが分からない
「在庫を持たない」は、リスクがなくなるのではなく、リスクの形が変わると考えると選びやすくなります。 売れ残りの心配が減る代わりに、届くまでの時間や品質の管理を、別の方法で引き受けることになります。
在庫を持たない物販の選び方|判断のポイント
ポイント1:注文のあとに「誰が」「何を」するのかを確かめる
在庫を持たない物販の形は、大きく分けると次のようなものがあります。
- 受注生産:注文を受けてから、自分で商品を作ったり加工したりして届ける形
- 取り寄せ型:注文を受けてから、契約した仕入れ先が商品を用意し、お客さまへ届ける形
- 予約販売:発売や制作の前に注文を受け付け、決まった時期にまとめて届ける形
自分で手を動かす量が多いのは受注生産、少ないのは取り寄せ型です。ただし、手を動かさない形ほど、ほかのお店との違いを出しにくく、品質や配送の遅れを自分で調整しにくくなります。注文から届くまでの流れを紙に書き出し、自分が受け持つ部分を確かめておくと判断しやすくなります。
ポイント2:商品に「自分のお店ならではの理由」があるか
在庫を持たない物販は、始めやすいぶん、同じ商品を扱うお店が増えやすい面があります。同じ品物を並べるだけだと、比べられるのは価格だけになりがちです。
名前を入れられる、デザインを選べる、特定の場面に合わせて作れるなど、注文を受けてから形にすることで生まれる価値があると、価格以外の理由で選んでもらいやすくなります。受注生産は手間がかかる一方で、この「ならではの理由」を作りやすい形です。
ポイント3:最初にかかるお金と、毎月かかるお金を分けて考える
在庫を持たなくても、お金がまったくかからないわけではありません。道具や資材、販売ページの作成など最初にかかるお金と、ツールの利用料や販売の手数料など毎月かかるお金があります。
1つ売れたときに手元に残る金額と、毎月の固定の費用を並べて、どれくらいの数が売れれば続けられるのかを先に計算しておくと安心です。仕入れの値段や送料が変わったときに、どこまで吸収できるかも考えておきましょう。
ポイント4:本業や家事の時間で回せる流れか
注文が入るたびに必要な作業と、その時間を書き出してみましょう。受注生産なら、作る時間と梱包・発送の時間が中心になります。
週に使える時間から、1週間で受けられる注文の数を逆算しておくと、受けすぎて本業や家のことに無理が出るのを防げます。お届けまでの日数を、余裕をもって案内しておくことも大切です。
ポイント
「注文のあとの流れ」→「ならではの理由」→「お金の残り方」→「使える時間」の順に確かめると、自分に合う形が見えやすくなります。
始める前に知っておきたい注意点
注意
- 販売する場所の規約:手元にない商品を出品することは、フリマアプリや通販モールの規約で禁止されている場合があります。出品する場所のルールを、始める前に確認しておきましょう
- 扱う商品の許可:食品やお酒など、商品によっては販売に許可や免許が必要になる場合があります。管轄の窓口や専門家に確認してから始めてください
- 表示とお届けの日数:通信販売では、事業者の情報や返品の条件などを表示する決まりがあります。受注生産の場合は、お届けまでの日数もはっきり案内しておくとトラブルを防ぎやすくなります
- 本業の就業規則と税金:副業が認められているかを勤め先の規則で確かめ、所得が出た場合は確定申告が必要になることがある点も押さえておきましょう
注意
「在庫なしで誰でもすぐ稼げる」とうたう高額な教材や勧誘には注意してください。お金を払う前に、仕組みと費用の内訳、販売する場所の規約に合っているかを確かめることが大切です。
選択肢の一つ|オリジナルシャンパン(オリシャン)という始め方
ここまでのポイントを踏まえた選択肢の一つとして、オリジナルシャンパン(通称オリシャン)があります。スパークリングワインのボトルに、オリジナルデザインのラベルを付けた商品で、誕生日や結婚式、推し活、お店の周年、夜の飲食店でのお祝いの演出などに使われています。全国で毎月およそ30万本が流通しているといわれる分野です。
運営元が提供する「オリシャンフィルムラボ 開業パッケージ」は、先ほどの判断のポイントに次のように当てはまります。
- 在庫の持ち方:注文を受けてから制作する形のため、大量の在庫を抱える必要がありません
- ならではの理由:名前やメッセージ、写真を入れたラベルなど、お祝いの場面に合わせて作る商品なので、価格以外の理由で選んでもらいやすい形です
- 作る手間:専用エディタで、文字を入れる・画像を置く・テンプレートを選ぶだけで、マウス操作でラベルが作れます。デザインの経験がなくても始めやすい仕組みです
- 始め方:講習は1日・動画で受けられ、来社は不要です。制作ガイド動画や本部のサポートがあり、仕入れ先の酒屋の紹介まで支援されます
- 許可:お酒の販売には免許が必要になる場合があります。パッケージには酒類販売の許可ガイド(酒税免許の取得方法の解説)があり、法対策サポートも講習で案内されます
開業フルセットには、専用資材500枚セットや専用印刷機、ラミネーター、熱圧着機などが含まれ、全国対応のため地方から始めることもできます。屋号は自由に決められ、自分のお店として運営できます。別途、専用エディタの利用料(月額4,980円・税込)がかかります。費用の詳しい金額は、公式サイトでご確認ください。
一方で、お酒を扱うことに抵抗がある方や、免許の確認や手続きに時間をかけられない方、作業はすべて人に任せて手を動かさずに進めたい方には、合わないこともあります。受注生産は自分で作る時間が必要になるため、使える時間と照らし合わせて判断してみてください。
よくある質問
在庫を持たない物販なら、元手はかかりませんか?
在庫の仕入れにかかるお金は抑えやすくなりますが、道具や資材、販売ページ、ツールの利用料などはかかります。最初にかかるお金と毎月かかるお金を分けて書き出し、どれくらい売れれば続けられるかを先に計算しておくと安心です。
受注生産と取り寄せ型は、どちらが始めやすいですか?
手を動かす時間が取りにくい方には取り寄せ型が向いているように見えますが、ほかのお店との違いを出しにくく、品質や配送を自分で調整しにくい面があります。自分で作る時間が少しでも取れるなら、受注生産のほうが「自分のお店ならでは」を作りやすい形です。
手元にない商品をフリマアプリで売ってもよいですか?
手元にない商品の出品は、規約で禁止されている場合があります。出品する前に、利用するフリマアプリや通販モールのルールを必ず確認してください。
オリシャンは、注文が入ってから作るのですか?
はい、受注を受けてから制作する形のため、大量の在庫を抱える必要はありません。ラベルは専用エディタで作り、1日の動画講習や制作ガイド動画で作り方を学べます。お酒の販売に必要な免許については、許可ガイドと法対策サポートがあります。
まとめ
この記事のポイント
- 在庫を持たない物販は、リスクがなくなるのではなく、リスクの形が変わると考えて選ぶ
- 注文のあとの流れ、自分のお店ならではの理由、お金の残り方、使える時間の順に確かめる
- 販売する場所の規約、商品の許可、通信販売の表示、本業の規則と税金は始める前に確認する
- お祝いの場面に向けた受注生産なら、オリジナルシャンパンも選択肢の一つになる
在庫を持たない物販の形は一つではありません。注文を受けてから作るオリジナルシャンパンという形が気になった方は、話を聞いてみるだけでも大丈夫です。無料のLINE相談や公式サイトで、ご自身に合うかどうかを確かめてみてください。
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